無題

自分が正しいと思う未来に一票を投じられるような仕事をしたい。外貨預金や年金口座のバナーを作っている場合じゃない。日に日に正しかった自分がしんでゆく。同期とそんな話をした。ウイスキーでぐちゃぐちゃに酔っ払った 春樹

祖母のか細い声を聞いた日、今年初の夏日になると女子アナが言う。帰ってくるたびにうんざりする地元。

「(わたし)さんが先輩で良かったです」とまだ入社二週間の新卒に真顔で言われこちらも真顔になった。恐ろしい脅しだ。

恋人の声をしばらく聞けていないが、存分に実力を発揮し着々と社内で信頼を築いていっている話を聞いて(見て)単純にバカのように「ウワーッすきだーっ」となる

 

295文字

 

無題

うまくいかず悔しいことがあって数週間クヨクヨギリギリしていたけれど、春の匂いとじんわりとあたたかい日差しを浴びて少しずつ自分を取り戻しつつある。

名古屋にいることに罪悪感がある。ずっと。就職活動に疲れてしまってがんばれなかったこと、次の働きぐちを探し考えているけれどのろのろしていること、面接でうまくいかなかったこと。くだらない仕事をこなすことが、離れて暮らしていることが、わたしが疲れて諦めて置き去りにしてきたことたちのせいであることにおなかがずきずきする。つまんない二年間にしちゃったな。と思っている今日この頃であるため自分を取り戻しつつない。

 

 

279文字

無題

間違えることに疲れた。「若いんだから失敗してもいいんだよ、もっと積極的にやって」というありきたりなセリフを聞いて、ふつふつと怒りが湧く。元来こうしたらいいかなと新しく考えることがすきで、かつ自分の考えに頑固だ。悪く言うと思い込みが激しく思慮が足りない。それは分かっている。短所でもあるけれど長所でもあると思っているので、できるだけがんばって長所のように見せてきたつもりだ。

わたしが間違えたとき曖昧に薄く笑ったのはだれだ。わたしが間違えたとき辞めさせる方向に持っていったのはだれだ。わたしが間違えたとき一切古いやり方を変えなかったのはだれだ。わたしも人間なので正解を出したいし褒められたい。失敗をしてもいいなら失敗したときの対処の方法を変えろ。

それができないのに失敗してもいいだなんて、間違えても疲れない人間に言ってくれ。

 

 

370文字

無題

他人のパートナーのことを「旦那さん」「ご主人」「奥さま」と呼びたくない呼びたくないと管を巻いていたら、そうかそうかもしれないね、と前置きをされてから、「でもそれは、その人がどう呼ばれたいかによって変えてもいいんじゃない」とポツリと言われた。右目からウロコがぽろっと落ちた。まばたきをしたら両目からぼろぼろ落ちてきた。この人は本当にすごいな。わたしが自分という小部屋の中で「これは良い」「これは良くない」と物事をせっせせっせと仕分けている間に、彼は他人の立場にすっと立ってなにかをしている。こういうところが好きだな、と強く思う。

久しぶりに名古屋でのデートだった。お友達の結婚式で朝まで飲んできたんだって。弟さんに二人目が生まれたんだって。めでたいことだらけだな。彼には大事なものがたくさんあるなあ。

 

354文字

無題

同じやり方で愛してほしいと思ってしまいがちだが それは相手に失礼だし自分も悲しいし巧く調整出来ないなら諦めた方が良いようだ

 

 

68文字

無題

破られた約束に対してすぐ怒ったり非難したり出来ないくせに 一人でぐるぐる考えて「あーあ」と自分の中だけで思うの 二人にとって全く意味がないな どうしたら上手にケンカできるんだろう 物理的な距離はケンカを難しくさせるな ちょっと疲れてきた

 

 

127文字

無題

褒められても嘘な気がするし 本当に褒められたい人には褒められない だから全然満足いかない わたしはねえ君に褒めてほしいんだよ がんばったねとか遅くまでお疲れさまとか努力のことを言われたいわけじゃなくて 単純にすげー・かっこいいーって言われたいんだよ

 

 

132文字